銀河鉄道999始発駅。有名漫画の原案になった街 < 新谷小学校 / 愛媛県大洲市新谷 >
銀河鉄道999(ぎんがてつどうすりーないん) と言えば、松本零士先生を代表する漫画作品の一つ。その始発駅と称される街が、愛媛県にあります。
銀河鉄道999始発駅・新谷
大洲市新谷(おおずしにいや)
愛媛県南部地域のことを "南予" (→なんよ、伊予國の南、という意味)と区分けして呼びます。
工場が多く立ち並ぶ東予、城下町・松山を中心とした中予、そして南予。
南予地域の特徴は みかん畑に代表されるような、農業や漁業と言った 第一次産業が盛んなエリア。
銀河鉄道999始発駅である新谷地区は、海には面しておらず 城下街・大洲に隣接、山に囲まれた盆地にあります。
999通りと名付けられた新谷を南北に貫く通りを突き当りまで進むと...
歴史は藩校時代から。新谷小学校
大洲市立新谷小学校(愛媛県大洲市)
があります。
学び舎としての歴史は非常に古く、江戸時代の藩校に遡る。
この場所は元々 大洲藩の支藩である新谷藩の番所があったところ。大洲藩は かねてから向学の気風が強いことで知られ、藩政時代からこの場所に藩校が設置されていました。
明治維新後もその志は受け継がれ、新しい学制における小学校が番所跡地に設置され、現在に至ります。
現校舎は 平成24年(2012)の新築落成。特徴的な木造校舎は、汽車が発着していた 近くの新谷駅を模したものと言われる(新谷藩の番所がモチーフとも)。
松本零士先生と新谷の縁
校門前に立つ女性の石像...
こちらは銀河鉄道999の作中に登場するヒロイン、メーテルです。
全国的に有名なこの漫画作品。ここ新谷と どんな縁があったのでしょうか。
作者である松本零士先生は、小学生の時に 母親の実家がある新谷に疎開。この地で終戦を迎えました。
そこで見たものは 新谷の背後にそびえる神南山(かんなんさん)と、その麓を走る蒸気機関車。
そして南方から飛び立ち 瀬戸内海沿岸の軍需工場地帯へ爆撃に向かう米軍機の大編隊...
それらの光景は 松本少年の心に、強く刻まれたと言います。
特に 爆撃機のような 「空飛ぶ乗りもの」 は印象的だったようで、銀河鉄道999では蒸気機関車が。宇宙戦艦ヤマトでは戦艦が。それぞれ空を駆けています。
新谷での経験が 後の作品のヒントになった...
ということから、この地が 「銀河鉄道999 始発駅」 と呼ばれるようになった所以です。
平成24年
現校舎の新築落成を記念して、松本零士先生から新谷小学校へ、原画が寄贈されました。
そこには新谷を象徴する神南山と、作中に登場する蒸気機関車。いつかは必ず故郷から旅立つ生徒たちを 登場人物に見立てた絵が描かれています。
大洲市立新谷小学校
※ 壁画の見学は、事前の連絡が必要です
< 自家用車 >
高松駅から 約2時間30分、192km
松山空港から 約1時間、45km
< 列車 >
新谷駅から 徒歩約10分、0.7km
※ 主な地点からの最速・最短距離