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大島青松園で交流イベント <香川県・大島>

香川県・大島

大島は、高松港から官有船で約20分。1909年に開所し100年以上の歴史を持つハンセン病療養所大島青松園がある島です。療養所ができる以前から人が住み、源平合戦の舞台ともなった場所です。

*官有船は、厚生労働省が所有する船であり、入所者や職員、見学に訪れる来訪者のための船

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1996年まで続いた「らい予防法」によって、ハンセン病患者は療養所に強制的に収容させられていました。らい予防法が廃止されてからは、人権学習で訪れる団体や個人が増え、入所者との交流も活発になりました。今もハンセン病の後遺症と高齢に伴うケアを目的に、54名(201812月現在)の入所者が暮らしています。

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2010年からは3年に一度開催される瀬戸内国際芸術祭では大島も舞台の一つとなりました。「現代アート」という手法を使った地域づくりは、入所者のみなさんにとって最初は戸惑いもあったそうです。入所者のみなさんも3回の芸術祭を経て、多様なお客さんが大島を訪れることに喜んでくれるようになりました。芸術祭をきっかけにアーティストやこえび隊とも緩やかな交流が続いています。

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交流イベント「大島あおぞら市」

1回目の芸術祭の翌年2011年から2017年まで毎年秋に「大島あおぞら市」というイベントをしていました。このイベントは、大島青松園に入所されていた故・山本隆久さんがつくる陶芸に出会ったことがきっかけです。山本さんがつくる陶芸をもっといろんな人たちに知ってもらいたい、瀬戸内の島や高松のお店が大島に集まり、小さな市場で買い物を楽しんでもらいたいという想いから、ものを通した交流ができるようなイベント「大島あおぞら市」がはじまりました。2010年から継続的に通っている絵本作家の田島征三さんのライブペイントも行われ、田島さんとゆかりのある、アーティストのおおたか静流さんや女優の原田美枝子さん、音楽家のロバの音楽座らがゲストに来られました。

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2018年は、これまでの「大島あおぞら市」を発展させた「大島 島とつながる交歓会」を開催しました。大島に瀬戸内の島々のみなさんが集まり、食・文化・歴史などの情報を交換し、交流を深めることが目的です。

大島の方も島外から訪れたお客さんも買い物や出店者さんとの会話を楽しめる場にしようと、直島、豊島、小豆島、男木島、高見島、宇野港から雑貨や焼き菓子などのお店に来てもらいました。

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ゲストによる伝統芸能の披露もありました。男木島の獅子舞や石の文化が根付く小豆島ならではの郷土芸能、スペシャルゲストの津軽三味線全国チャンピオンにもなった阿部金三郎さん、銀三郎さんの三味線の演奏と軽快なトークで会場は大盛況でした

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各島や宇野港のみなさん、会場に居るみなさんにそれぞれの島や港ことを知ってもらう島紹介の時間もありました。大島については、自治会長の森さんが紹介しました。これまでの大島の歴史的背景から、他の島のみなさんとの交流はほとんどなく、このような機会でみなさんが来てくれたことに喜びを感じているようでした。また、地域にどう開いていくかについてもこれから考えていく必要があると話していました。大島にたくさんの人が訪れ、人や地域との繋がりが増えること、そしてこれから地域に開いていくために、こえび隊も芸術祭を通して少しでもお手伝いできたらと思っています。

この記事を書いた人

こえび隊
瀬戸内国際芸術祭ボランティアサポーター「こえび隊」

2010年より3年に1度開催されているアートの祭典、「瀬戸内国際芸術祭」を支えるボランティアサポーター。本祭年は世界中から1000人超のサポーターが集まる。芸術祭のない年も作品の公開や地域行事への参加など日々島々へ通っている。作品の説明や制作エピソード、島によって違う特徴や文化、瀬戸内の魅力などを織り交ぜたガイドも行う。芸術祭を軸に島と人とのゆるやかな繋がりを保つ役割を担い、芸術祭開催にとってなくてはならない人々。